小規模事業者さんのためのホームページ制作の流れと失敗しない進め方

せっかくホームページを作ったのに、
「お客さんからの問い合わせが来ない」「運用や更新ができてない」
という声をお聞きします。
その原因はもしかしたら「制作前の準備不足」にあるかもしれません。
ホームページ制作には、事業の強みの整理や言語化、お客さま視点のコンテンツ企画など、制作前の取り組みがとても大切です。
この記事では、初めてホームページを作る方に向けて、制作の全体の流れを解説します。

ホームページ制作の全体の流れ
ホームページ制作は大きく分けると、以下の4段階です。
- ヒアリング〜見積もり・提案
- 企画
- 制作
- 公開・運用
この中で最も大切なのは【企画】です。
企画はお家でいうと「骨組み」にあたります。
骨組みがしっかりしていないと、どんなに外観が美しくても使いにくい家になってしまいます。
ホームページも同じで、【企画】なしで作ってしまうと、肝心のお客さまに届かなかったり、後から情報を足しすぎてごちゃごちゃになりがちです。
ヒアリング〜見積もり・ご提案
ヒアリングシートにご記入いただいた内容をもとに、事業内容やお客さま像をさらに深掘りします。
掲載する情報が多すぎると読みにくくなり、少なすぎると不安を与えてしまうので、バランスが大切です。
「どの情報を載せるか/載せないか」を取捨選択しながら、構成を考えていきます。
企画段階
企画段階では、次のようなことを検討します。
- ターゲット:誰に見てもらいたいか?
- 付加価値:自社ならではの強みとお客さんが感じる価値が重なるところは?
- コンセプト:伝えたいイメージは?
- 競合との差別化:他社と比べてどこが違う?
- SEOキーワード:どんな言葉で検索されたいか?(例:八王子 工務店 リフォームなど)
- 市場分析:ターゲットはどのくらいいるか?商圏の規模は?
- これらを調べるには、競合他社のホームページや口コミ、SNSなどをリサーチします。
制作段階
制作段階では、以下の工程を進めます。
- サイト構成・レイアウト設計
- 原稿作成や写真・イラストなど素材準備
- デザイン案の作成とすり合わせ
- コーディング(ホームページを動かす作業)
- テスト環境での表示確認(スマホやタブレット、パソコンでの確認)

この段階はご依頼者さまにもご協力いただく部分が多く、「二人三脚」で進めることが成功のカギです。
本業で忙しいすぎて、外注先に丸投げしてしまうと、公開後に「見てもらえない」「問い合わせが来ない」といった結果につながることもあります。
公開と運用
完成後は、本番サーバーへの公開、セキュリティ対策、動作チェックを行って納品です。



ホームページが完成するとひと段落ですね。
でも、公開はゴールではなくスタートです。
運用では、アクセス解析(Googleアナリティクス、サーチコンソール)を使って、ユーザーの動きを分析します。
具体例の一部を紹介します。
直帰率(最初のページだけで離脱した割合)が高い
- 例1:ユーザーがGoogle検索で「八王子 美容室 料金」と調べてトップページに来たが、料金表が載っていなかったためすぐ閉じた。
- 例2:飲食店のサイトにアクセスしたけど、スマホで文字が小さく読みにくくてそのまま戻った
改善ポイント「知りたい情報にすぐ辿りつける設計」「スマホでの見やすさ」を意識する。
離脱率(そのページでサイトを閉じた割合)が高い
- 例1:サービス紹介ページを最後まで読んだあと、「詳しくはこちら」ボタンがなく、そのまま閉じられた。
- 例2:アクセスページを見て地図を確認し終わり、次の行動(予約や問い合わせ)につながらずページを閉じた。
「分かりにくい部分があるのでは?」「導線が不十分なのでは?」と、仮説立てて、ホームページを改善していきます。
ホームページの更新
お客さまが知りたい情報を定期的にブログで発信することで、会社やお店が営業中であることが伝わり安心してもらえます。



その会社ならでは取り組みやスタッフの声があると、信頼度が高まりますね


制作をスムーズに進めるポイント
制作を進めるポイントを以下にまとめました。
- 契約前にスケジュールと必要な準備を確認する
- 希望のイメージをできるだけ具体的に伝える
→参考サイトがあるとイメージを共有しやすいのでおすすめです。 - 制作者とのコミュニケーションを重視する
→報連相がしっかりできるかを契約前に見極めておくと安心です。
まとめ|ホームページ制作の流れと失敗しない進め方
ホームページ制作はとりあえず作るものではなく、お客さまと信頼関係を作ったり、お問い合わせを増やしたり、経営を支える手段になります。
制作は大変と思われるかもしれませんが、依頼者さんが企画からしっかり関わることで、満足度の高いホームページになると思います。
「これからホームページを作りたい」「自分に合った進め方を知りたい」という方の参考になったら、とても嬉しいです。